おすすめストレッチ

高血圧が気になる人向けの「ツボ押し」と毎日5分の「ストレッチ」の方法(引用記事)


 日本人にとって“国民病”とも言える「高血圧」。
処方される「降圧剤」は日本で最も多く消費される薬だ。
厚労省の統計(2014年)によると、
高血圧の薬だけで全薬剤の1割以上(金額ベース)を占めている。
降圧剤は数値を基準値内に収めることを目的に処方されるため、
一度処方されたら“死ぬまで薬を飲み続ける”生活が続くことも少なくない。

 そうしたなかで、著書『薬に頼らず血圧を下げる方法』がベストセラーになっている薬剤師・加藤雅俊氏は「降圧剤は飲まないほうがいい」と主張する。彼が考案したメソッドを実践した50代の女性は薬も飲まず、食事制限もせずに血圧が2か月で「54」も下がったという──。

【ツボは「押し方」が大事】


「1990年代まで、日本の高血圧の基準は上(収縮期血圧)が
『年齢+90』とされていました。
それが1999年にWHO(世界保健機関)などが140/90以上を『高血圧』と定義したら、
日本高血圧学会もそれに倣ったのです。2019年には130/80とさらに厳しくなりました。

 年齢が高いほど緩やかだった目標値も変わり、2003年からは高齢者にも若年層と同じ基準で降圧剤を処方することが学会で決められました。基準値を厳しくすることで新しく“病気”を作り、かつては健康体だった人まで薬のターゲットになってきたと感じています」

 医学界の「基準値」に振り回されないことが肝要だと加藤氏は言うが、
従来の基準「年齢+90」を超えた場合はどうか。

「その場合は、何らかの異変を示していると受け止めるべきです。ただそこで血圧を下げる際は『降圧剤』に頼るのでも『減塩』に勤しむのでもなく、2つの『加藤式降圧法』をお勧めします」

 それが即効性のある「ツボ押し」と毎日5分の「ストレッチ」だ。

「ツボを押すだけで血圧が下がるのか?」と疑問に思うかもしれないが、加藤氏はこう説明する。

「東洋医学の治療法であるツボ押しを西洋医学で現代風に解釈するとツボは“神経の交差点”。そのツボを刺激すると脳の視床下部に情報が伝わります。視床下部は自律神経の中枢で、体温や血圧の調節、食欲のコントロールなどを行なう場所。ツボ押しにより神経の流れが改善し、視床下部から指令が出ることで自律神経が血圧を調整するというメカニズムです」

 大事なのは「ツボの押し方」だという。

「実はツボを正しく押せていない人が多く、適当な場所を力任せに押しても効果はありません。神経自体、非常に脆いため骨に守られるようにその裏側を通っています。そのためツボを探す時には骨をたどって骨の内側に指を潜らせるように押し、『ツーン』とくる感覚があれば、そこがツボです。痛くなる一歩手前のイタ気持ちいい強さで5秒ほど押すと、最も効果が得られます」



血圧を下げるための主なツボは、別に図解した5つだ。
効果が特に高いとされるのが、喉仏の左右両側、指幅2本分離れた場所にある「人迎」。
ここに指を押し込むと脈打つのがわかる。

「人差し指と中指を揃え、中指がツボに当たるようにセットし、
首の中心に向かって押し込みましょう。
苦しくならない程度の力で息を吐きながら5秒かけて押し、吸いながら5秒かけて離します。
これを左右それぞれで5回ずつ行ないます」

 一時的に血圧を下げる即効性のある「ツボ押し」で不十分な場合は、
ストレッチによって「高血圧体質」の改善にアプローチできると加藤氏は言う。

「ツボ押しをしても効かない、またはすぐに血圧が上がるような場合は、
身体的な問題と考えます。
高血圧の根本原因として、『肺機能の衰え』を見逃すわけにはいきません。
加齢により肺活量が減ると、必要な酸素を脳や全身にスムーズに送れなくなります。
すると血管内にあるセンサーが心臓のポンプ力を高めるよう指令を出し、心拍数を上げて体内の酸素量を安定させようとする。血圧が上がるのはそのためです」

【「肺活量」を復活させる】

 加藤氏の推奨する「降圧ストレッチ」は、デスクワークや運動不足で衰えた肺を動かすことにより「肺活量」を復活させ、筋肉を動かすことで血管を柔軟にして血圧低下を図るメソッドだ。メニューは多岐にわたるが、特に重要なのが「胸のストレッチ」だという。

「まず取り組んでほしいのが、縮み切っている肺を囲む“籠”をしっかり広げ、
肺を広げる胸のストレッチです。
年齢を重ねると肺の周りの筋肉も弱ります。
姿勢が悪くなり、血圧を上げる要因が重なります。
まずは肺を広げ、空気をどんどん取り込む行為が、血圧を下げる方法の1つです」


具体的には、まず足を肩幅に広げて両手を体の後ろで組み、
肘を伸ばして手を下方向に引っ張る。
次に組んだ両手を胸を張ることで背中から離していき、ゆっくりと上げる。
同時に顎を上げて顔を上に向け、胸を張った状態を10秒キープする。

 胸のストレッチに加えて「心肺機能アップ」のストレッチを別に図解したが、
それ以外にも「背中」や「脇」、「脚」、「腰」のストレッチが用意されている。
興味がある人は加藤氏の著書を参考にしてほしい。

「降圧ストレッチをすべて行なえば5分くらいですが、
私が何より伝えたいのは継続すること。
最初は胸のストレッチをまずやってみて血圧を観察し、変化を見て増やしていきましょう」

 こうしたツボ押しや降圧ストレッチを実践し、
2か月で血圧が「54」も下がった患者がいる。

 2年前から血圧の高さを健康診断で指摘されていた55歳の女性・香住さん(仮名)は、
164まで上がった血圧がツボ押しだけで20下がり、さらに降圧ストレッチを重ねることで、2か月後には110まで下がったという。
「朝の目覚めに気持ちよく実践でき、長く続けられそう」とは香住さんの弁だ。

「生活習慣病の治療は薬に頼るのではなく、日々の生活で改善するのが正解」と加藤氏。
数値を気にして“薬漬け”の生活を送るより、自身の行動で健康を取り戻せることが望ましい。

  


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※こちらは、週刊ポスト2023年3月10・17日号に掲載された、
著書『薬に頼らず血圧を下げる方法』がベストセラーになっている
薬剤師・加藤雅俊氏の記事を引用しました。
元記事はこちら→https://www.news-postseven.com/archives/20230305_1845047.html?DETAIL